いつも元気な六花の6人。

今日はみんな泣いている…?

芽衣「めっちゃ泣いた。」

菻「fuyuの演技やばすぎ」

柚葆「…うううう」

映画を見てきたようです。

今最も熱い俳優さんが出ている映画で、1番楽しみにしていたのが葉子なのですが…

由莉「どうした?浮かない顔して」

深妙な顔をしている葉子。

葉子「…こんなメッセージが届いて…理玖くんから」

理玖『明日から学校祭なんだけど遊びに来ない?』
というメッセージを見せてくれました。
由莉「これの何に悩んでるん?」
葉子「だって…J Kの宝庫だよ?私なんて行ったら消される」
由莉「どんな思考回路…」

菻「えー!たのしそーじゃん!
芽衣「いこーーよ!!」
陽キャ2人は行く気まんまん。
結局6人みんなで行くことに。

 

学校祭で大事件?

 

学祭当日


菻「わー!めっちゃ懐かしい!」


芽衣「なんか、普通のお祭りよりすごくない?」


と、みんな盛り上がっている中、
1人怖気付いてる葉子。
葉子「…理玖くんこんな陽キャ学校に通ってたんだ…」
由莉「ははは、刺激が強いってか」
葉子は自分と理玖との住んでる世界の違いを痛感してしまいます。

理玖の後ろ姿が、
菻「あれ?理玖くんじゃん!!」
芽衣「声かけよーよー!」
葉子「や、待って心の準備が…」
芽衣「彼氏でしょー??」
柚葆「ちょっと待って???」
愛華「…隣の子……」


よく見ると、なんと金髪の女の子と腕を組んでいる…!!
菻「…?!?!」
芽衣「お、お友達だよ!お友達…」
葉子は驚きすぎて固まってしまいます。
愛華「お揃いのピアス…」
由莉「…理玖くんに限って…ねぇ」
柚葆「ちょっと距離近すぎっ。話しかけてくるっ」
柚葆が理玖のもとへずんずんと近づきます。
柚葆「ちょっと、理玖くん」
理玖「うぁあ!!え!夏樹向こう行ってっ」
急いで腕を解き、隣の子の背中を押す理玖。
今までに見たことないぐらい慌てている理玖。
理玖「は、早かったですねっっ皆さんご一緒で、あはは…」
柚葆「さっきの子だれ…」
菻「仲良さそうだったね」
芽衣「腕組んでた」
3人で詰め寄ります。
理玖「あの、その、と、友達!が、あの、学祭で女装してて…」


皆「……」
みんなの頭の中に1番信じたくないものが浮かんでしまいます。
愛華「…浮気?」
みんなが思っていたことを言ってしまった愛華。
理玖は悲しい顔をして
理玖「浮気じゃないです!!!本当に友達で…」
葉子「そうだよ、愛華。」
なんと口を開いたのは葉子。
葉子「理玖くんみたいな陽キャなら、普通だよね、ハハハ、女の子の友達なんて、いくらでも」
何かを通り越しておかしくなっている葉子。
とんでもないことが起こってしまいました。

その後、謎テンションの葉子と冷や汗ダラダラの理玖と共に学祭を回り。
無駄に場を明るくしようとした陽キャ2人は疲れ果ててまっすぐ帰り、柚葆と愛華は自分達には手が負えないと思い帰り、葉子のことを由莉に託しました。
話を聞くために由莉は葉子をカフェに連れて行きました。
由莉「…大丈夫じゃないよね?」
葉子「えぇ?何が?」
由莉「ショックじゃないの?」
葉子「カルチャーショックってやつよカルチャーショック、文化の違い。
ははは、陽キャと陰キャの文化の違いが浮き彫りって感じだね!
ははははは…」
と、テーブルにゴンッと音が鳴るほど思いっきり突っ伏し。
由莉「え、ちょ、大丈夫?」
葉子「私だって腕組んで歩きたい!おそろのピアスしたい!好きで陰キャやってるんじゃないわよぉぉ!!」
由莉「そこ?浮気してたことじゃなくて?」
葉子「はい?私をなんだと思ってるの、浮気なんてもう慣れてんだわ、あんなの可愛いもん」
由莉「そ、そう…」
葉子「まあね、理玖くんの前では女友達っていうの信じてやらせていただきますけどね
目を瞑りますよ、問い詰めもしない」
由莉「…いいの?」
葉子「私、今までの彼氏、浮気して、さらにさ、怒鳴られたり、やなことされたり…しすぎて…さ、
私の前で優しくしてくれてるだけで十分なのよ。
この関係崩す方が嫌」
コーヒーを啜りながら話す葉子を目を丸くして見つめる由莉。
由莉「…葉子、あんた強いね」
葉子「そうかな?感覚狂っただけだよ多分。
由莉こそ、慣れてそうだけど色々」
由莉「…別にそうでもないよ?遊べる人が多いだけ」
葉子「うわぁ、モテ女め、あーーー私は非モテ女だから1人の男に執着するしかないんだーあーー
いっそ男友達と浮気してたらいいのに」
由莉「あの子が?」
葉子「女装してる男の子でしたぁってならん?」
由莉「…なるか?あんな可愛い子」
葉子「あー現実は厳しい」
気づくと外は雨が降り出し、由莉は外を眺めながら
由莉「…全部水に流したいよね」
葉子「どうしたの?何か言った?」
由莉「ううん、なんでも」

branchで修羅場?

次の日普通にbranchに来た葉子。

なんと学祭にいたギャルにばったり遭遇。

理玖「あ、葉子さん…」

葉子「理玖…くん。お疲れ様」

理玖「こ、この子、同級生の夏樹って言うの…」

葉子「な、夏樹ちゃん…どうも」

夏樹は葉子を睨みつけ黙って店を出ました。

理玖「ご、ごめんね、あいつ人見知りで」

葉子「…学祭で女装してるって訳じゃないんだね」

理玖(ギクっ)

葉子「…女の子なら普通にそういえだいいのに、」

理玖「…ご、ごめんなさい…」

葉子「…いいよ、嘘下手だね、理玖くん」

理玖「葉子さん!!」

葉子「怒ってないよ…?また、明日ね?」

葉子は飲み物を手に持ち店を出ました。

葉子(浮気って疑われたくないのかな…にしてもあんな嘘下手なのになんで浮気なんてしようと思ったんだか。)

夏樹「理玖の彼女さん?」


店の外でギャルが待ち伏せしていました。

葉子「あ、知ってるんですね…」
夏樹「この前はすみません」
葉子「あ、いや、仲いいんだね、理玖くんと」
夏樹「浮気、疑ってます?」
葉子(直球だな、このギャル)
夏樹「きゃはは、ただのお友達ですよ〜心配しないで」
葉子(や、わざわざ、このギャル何を考えてる??)
夏樹「実は〜理玖の元カノ達も、みんな私に嫉妬して別れちゃって」
葉子(だろうな、こんな可愛いギャル彼氏の近くに絶対居てほしいないもん)
夏樹「ただの友達だよ〜って理玖、ちゃんと言ってるのに…みんな理玖のこと、結局信じないの、ひどくない?」
葉子(あんだけ距離近かったらそりゃ勘違いするだろうよ)
夏樹「イケメンで優しい理玖と、付き合えて、浮かれて、勝手に疑って、理玖を傷つけて…
あなたも、いずれそうなるでしょうけど」
葉子「何言ってるの?私は理玖くん大事にしてる…」
夏樹「理玖、今までも元カノより、私のこととってきたからね?それでも、大事にしてあげれる?」
葉子「…」
夏樹「まあ、歳上女子大生って珍しいから、元カノリストに載せといてあげるね、ふふふ」
と、ニコニコ笑いながら耳元に近付き
夏樹「理玖のこと信じられないなら…早く失せろ」
低い声で囁きました。
フッと鼻で笑い、立ち去ろうとしましたが、葉子が信じられないぐらいの大声で
葉子「悪いけどねぇ!私は今までクズ男としか付き合ったことないからこんなことへでもないんだわ。
私が理玖くんがあんたと陰で何してようが関係ない
浮気してても、私の前にいる理玖くんを信じてこちとら幸せにやってるんで!
お構いなく!
あとね、私ねちっこいから失せないからね?

理玖くんが離れていくまでそばに居続けてやるからあ!!!!」


2人の周りに沈黙が起こりました。
葉子(J K相手にムキになりすぎたぁぁ…陰キャ早口が出てしまったぁぁ恥ずぃぃ)

葉子はそのまま走って帰りました。

夏樹「…なに、あの女」

ゴソッ

陰に隠れて理玖が聞いていました…

理玖「…っ」

友情?恋愛?

教室で、理玖は教室で机に伏せています。


夏樹「りーく!元気ないね、どうしたの?」
理玖「昨日の…会話聞いちゃった」
夏樹はギクッとして
夏樹「…夏樹の声も…聞こえた?」
理玖「いや、最後の方の…葉子さんの声しか聞こえなかった」
夏樹はほっとして、
夏樹「あぁ、理玖が浮気してるって思ってるの…理玖のこと信じてないのサイテーじゃん」
理玖「違うよ、信じてくれないのなんて当たり前じゃん、こっちは嘘ついてるんだから」
夏樹「また一緒にいて、辛い思いさせた〜とか思ってるんでしょ?」
理玖「…そうなんだけど…」

夏樹「いいじゃんうまくいかなかったらまた別れたら」

理玖「…やだよ…」

夏樹「なんで、いつもすぐ立ち直ってたじゃん?」

理玖「…嫌なもんは嫌」

机にまた突っ伏し顔をグリグリ。

夏樹から笑顔が消え、立ち上がり

夏樹「そんなに彼女大事なら、夏樹と一緒にいなければいいじゃん。夏樹が近くにいるから、みんな不安がって理玖と別れるんだよ?」

理玖「…それは…」

夏樹「不器用なくせに、器用なことしようとしてんじゃねーよ」

夏樹は教室から出ていこうとします。

勢いよく立ち上がり腕を掴む理玖

夏樹「…放して」

理玖「それはダメ、夏樹は、俺が守るって…決めたから」

真っ直ぐ夏樹を見つめる理玖。夏樹は理玖の腕を振り払い。

夏樹「むかつく」

理玖「は?え、なんで怒ってるの」

夏樹「明日branchにその女来る?」
理玖「葉子さん…なら来ると思うけど」
夏樹「わかった。」

ネタバラシ

branchの閉店間際、今日はお客さんもいなくなり、葉子だけがお店にいました。
理玖「葉子さん、もうすぐ上がれるから」
笑顔に少し影が見える理玖。声も心なしか元気がないよう。
葉子「…理玖くん、なんか声暗くない?」
理玖「え、いや、そんなことないですよ?」
葉子「そう?」
理玖(浮気疑われたのが悲しいとか言えないよな…自分が悪いんだし)
葉子「今日もうちおいでよ、好きなの、なんでも作るよ?」
葉子の言葉に泣きそうになる理玖。
理玖「葉子さん…なんでそんなに優しくしてくれるんですか…」
葉子「い、いつも通りじゃない?、え、理玖くん?嘘、泣いてる?」
理玖「ごめんなさい、昨日の会話…聞いちゃって…」
葉子「え…まじ、」(理玖くんにオタク早口を聞かれてしまった...)
理玖「俺が、疑われるようなことしちゃったから、めそめそする資格ないんだけど…本当に浮気してない…信じて…ほしい…」
葉子は目線を逸らし、なんで言葉をかけるか迷います。
葉子(いやいやいや、理玖の性格からして浮気してないって信じたいよ?でも、それが表の顔かもしれないし、裏の顔がどうかわからないし、いや、腹黒でもそれはギャップで好きなんて言ったら余計だよな…でもあれは浮気じゃなくてもやっぱりくっつきすぎだし陽キャ文化は私には受け入れ難いのか…)
と、ごちゃごちゃ悩んでいると、突然カラーンとドアが開きました。

理玖「いらっしゃいませっ……??」
真っ黒の服を着た夏樹が入ってきました。
理玖「ちょっと、どうしたの?今忙しいんじゃないの?」
夏樹「大事な用があるから抜けてきた。」
理玖は学祭の時ぐらいの慌てよう。葉子は流石にたまらなくなり、

葉子「あのさ、嘘下手だし、不器用だし、夏樹ちゃんと仲いいなら、なんで私と付き合おうと思った?私は慣れてるからいいとして、

理玖「だから浮気じゃ…」

理玖が慌てていると、夏樹がツカツカと葉子に近づき、雑誌を机に叩きつけました。

葉子「…fuyuの雑誌…?」

するとおもむろに髪をかきあげ…と思いきや金髪ロングから赤髪が覗き、スルッと金髪が外れました。

葉子「…え?」

雑誌と目の前にいる赤髪の人物を見比べる葉子。

葉子「fuyu?」

葉子は口をぱくぱくさせ、言葉が出なく。
理玖は頭を抱え

理玖「なんで…」

夏樹「こうしないと、信用しないでしょ。」

夏樹は葉子に向き直り

夏樹「ごめんね、彼女さん。理玖、嘘ついてない。ついてたのは夏樹の方。」

理玖「…夏樹」

夏樹「夏樹、fuyuで、人気出てから、マスコミとか、ファン学校押し寄せて、中学で不登校になって、

高校通う気なかったけど、理玖が、正体隠していればいいんじゃないって、言ってくれて。

ずっと、『夏樹』を守ってきてくれたの。」

照れ臭そうに頭をかく夏樹。

理玖「…なんで…わざわざ正体…」

夏樹「この人、夏樹が意地悪言っても引かなかったし。なんか…理玖、思い入れありそうで…むかつくけど、誤解解いてやろうかなって…気まぐれ」

理玖「…夏樹…ごめん、俺隠すの下手で…」

2人の横で葉子は…

夏樹「…きしょ…何泣いてんのこの人」

理玖「きしょいとか言うな…葉子さん…ごめんだまってt」

葉子「いい!!!!!」(クソデカボイス)

葉子は泣きながら目を輝かせます。

夏樹「は?」

葉子「イケメン幼馴染と芸能人の秘め事…よい…」

ハイテンションになったごきげん葉子を見て

夏樹「…理玖の彼女オタク?…」

理玖「…fuyuのファンだよ」

夏樹「…早く言えよ」

理玖「だから本当のこと話せなかったんだよ!余計に!」

夏樹「…まあ、怒ってなくてよかった」

夏樹は葉子に近づき

夏樹「握手とかしたら、秘密のにしてくれる?正体。」

葉子「…めっそうもない…あ、じゃあひとつお願い…」

なんとか誤解が解け、平穏が訪れてそうです。

夏樹が迎えの車で帰り、葉子と理玖も帰路につきました。

理玖「葉子さんあんなにfuyu のこと好きだんたんですね」

葉子「オタクの世界は奥深いよ」

なにそれ、と笑う理玖、

葉子「やっと笑ったね」

理玖「あ…」

葉子「理玖くん、付き合ってもいいことないって前言ってたけど、まじでいいことだらけよ?」

理玖「…そうですか…いっつも、辛いって振られてるから」

葉子「そりゃ、あんな可愛い子近くにいたら辛くなるよ普通。」

理玖「そういうこと…だったのか」

葉子「私は普通じゃないから、理玖くんが浮気してよーが辛くなったりしないけど」

理玖「…葉子さん」

理玖の顔がぐっと近づき

理玖「俺がどんだけ葉子さんのこと好きか、わかってないんですね」

葉子「へ?」

理玖「…覚悟してくださいね」

そう言って腕を引き、2人は家の中へ吸い込まれいきました。

 

おまけ

中学の頃、一年生の時はあまり売れていなかった夏樹。

しかし、ドラマの期間に入ると学校を休みがちになり、なかなか友達とうまく接することができません。

そんな中でも理玖は夏樹が学校に復帰するといつも一緒にいてくれました。

夏樹「理玖さーなんで夏樹と一緒にいてくれるの?」

理玖は夏樹の方に勢いよく振り向き、悲しそうな顔をして

理玖「嫌だった?」

夏樹「逆、理玖、他の子と、一緒にいた方がいいんじゃない、夏樹浮いてるし」

理玖「一緒にいたいから、一緒にいるんだけど…」

上目遣いうるうる顔で見つめるました

夏樹(…理玖の方が芸能人やったら売れそうだな…)

中学3年の頃にはfuyuが大ブレイクし、登校するのも一苦労。

夏樹に接点を求め理玖に近づく女の子も増えました。

そのような子にも理玖は

理玖「夏樹、今大事な時期だから、そっとしといてあげて?」

とキッパリと断ってくれます。

夏樹「ごめん迷惑かけて」

理玖「女の子より、夏樹の方が大事だし」

夏樹「え?」

理玖「それより、学校こいよ」

夏樹「…え〜」

理玖「高校も、一緒のとこ行こうね」

夏樹「…うん」

そして今。女の子に変装して高校に通う夏樹。

理玖「そういえばさ、女の子に変装する必要なくない?」

夏樹「そりゃ、虫除けだよ」

理玖「え、女装って虫除け効果あるの?」

夏樹(理玖のだよ…今の彼女には効かなかったけど)

理玖「そういえばーーー最近葉子さんに夏樹くんとなんかないのって毎日聞かれるんだけど、なんか複雑。」

夏樹「ふーーーん」

もっと嫉妬すればいい、そう思う夏樹でした。

 

続く

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