金山晴翔 (かなやま はると)

 

#愛華の幼馴染

#片想い中

#元空手男子

#一途

#不憫

 

愛華と生まれた時からの幼馴染。

赤ちゃんの時からずっと愛華のことが好きなんだとか。

 

  

幼稚園にあがる前は愛華は自分のものだ!と思っていましたが、

もちろんそんなわけなく、愛華は幼稚園でモテモテ。

 

みんな愛華のことが好きなんだと認識し、

 

周りを警戒するようになり、今まで以上に一緒にいることにしました。

・ 

空手少年時代

 

愛華にかっこいいと言ってもらえるように空手を習い始めます。

 

なんと、愛華も一緒に習い始めることに。

当時から強かった晴翔は愛華にかっこいいところを見せられる最高の場所だと思っていました。

愛華もそれなりに一生懸命やっており、何より道着姿が可愛いかった。

 

しかし、小学1年生の頃に将来、家の会社を継ぐために

 

勉強をかんばるという理由で

 

空手を辞めることになった愛華。

こんなに楽しい空手を辞めるなんて、愛華も悲しいに違いない!

と、思った晴翔は、

晴翔「空手やめちゃうの?」

愛華「うん…」

晴翔「あい!おれにいい考えがある!!」

  

と、この時から、愛華に振り回され始めたのかもしれない。

愛華はやめてしまったが、たまに練習に顔を出してくれ、

タオルをを届けてくれたことが練習中で1番嬉しい思い出である。

中学、高校では由莉とも一緒で、この時から恋愛相談…というか

 

由莉にいじられますます不憫になった。

高校時代の思い出

高校生の頃も部活に入り空手を続けて、晴翔は空手部の主将になりました。

なんと高校1年の時から大会で優勝するなど、大活躍していました。

そして、高校3年の最後の大会。優勝したら愛華に告白すると誓い大会に出ました。

晴翔「あい〜、あのさ…次の大会見に来て欲しいんだけど…」(ドキドキ)

愛華「いーよー」

 

 

晴翔はこの大会の優勝候補で、普通に行けば優勝間違いなしです。

大会当日。

愛華は由莉と一緒に大会を見に来ました。

 

由莉「こう言う試合見に来るの初めて」

愛華「どきどきだね。」

由莉「晴翔なら大丈夫でしょ」

愛華「…でも」

 

と、晴翔の1試合目が始まりました。

愛華「…やっぱり、はる、いつもと違うよ。」

由莉「え?うそ。緊張してんじゃない?」

愛華「……。」

愛華の言った通り、いつも通りの動きができていない晴翔。

…なんと、まさかの1試合目で負けてしまいました。

優勝候補の敗退に、会場がどよめきます。

晴翔は俯いたまま会場を出ました。

 

愛華「…。」(バッ)

由莉「…!!愛華?」

 

すると、愛華もその場から走って会場を出ました。

晴翔は、会場の外の裏にある階段にいました。

肩を落として、座っています。

愛華は、そっと話しかけます。

 

愛華「…はる?」

晴翔「…ごめん、あい。見に来てとか言っといて。

こんなかっこ悪いとこ見せて…」

晴翔は作り笑いではは…と笑い、また俯きました。

愛華「…はる…。」

愛華は晴翔の隣に行き、

愛華(ギュッ)

 

晴翔「…へ?」

 

晴翔を抱きしめて、いいました。

愛華「何がカッコ悪いの?真剣に戦って、

   カッコ悪いところなんてないじゃない。

私は、練習一生懸命続けてるところも、

   試合の時も、ずっとかっこいいなって見てたよ…?」

晴翔「…あい…。」

 

思わず涙が溢れる晴翔。

晴翔「…ありがとう…。」

愛華「本当のこと言っただけよ」

晴翔「…もっと嬉しい…。」

愛華は晴翔の背中を優しくさすります。

 

晴翔「…ね、ねえ。あい。言いたいことあるんだけど…」

愛華「…私もある…」

晴翔「え?」

愛華「はる…あのね。」

晴翔「ちょ!ちょっと待って…」

愛華「めっちゃ熱いよ。熱、測った?」

晴翔「え…うそ、あ、たしかに、なん、か、あたまぼーって…」(ッガク)

愛華「ちょっと!はる!!」

晴翔はそのまま倒れてしまい、病院に運ばれました。

練習しすぎで、当日も、体調が悪いことに気が付かなかったようです。

晴翔は目が覚めると病院のベットの上でした。

晴翔「…あれ?」

愛華「…おはよう」

由莉「おー、お目覚め?」

晴翔「え、なんで病院?」

由莉「あんた熱出してぶっ倒れたんだけど。」

晴翔「えー!…試合前は体調管理してるのに…」

由莉「気合いの入りすぎだな。」

 

はあ…と頭を抱える晴翔。

由莉「でも、私も気づかなかったわ。愛華は気づいてたよね、試合前、なんか違うって。」

晴翔「え?そうなの?」

愛華「うん」

晴翔はちょっと照れたように俯きます。由莉はニヤニヤして、

由莉「まあ、愛華に、言いたいことあって体調確認するどころじゃなかったか。」

晴翔「おい!!」

愛華「あ、そう言えば、言いかけてたよ。何?」

愛華は晴翔の顔を覗き込みます。晴翔は顔が真っ赤になり、

晴翔「えっっっっっっと…」

愛華「ん〜?」

晴翔「あいっっってさ、あんま泣かないよね。

あの時も、俺、あのよく泣くから。あの、いいなって…」

由莉「はあ」

愛華「そう?はるの泣いてる顔可愛くて好きよ?

あ、私塾あるから、またね。お大事に〜」

愛華は颯爽と病室と出てしまいました。

晴翔「なあああ」(頭をかきむしる)

由莉「『可愛くて』『好き』…言いたいこと言われてんやん」

晴翔「あああ。情けねえ。」

由莉「愛華も罪な女だなぁ。」

晴翔「あーー頭痛い気がする、もう寝る。」

由莉「恋の病も治るといいわね❤︎うふ❤︎」

晴翔「うるさいっ!ぜってーー告るし。次試合勝ったら。」

由莉「これ、高校最後の試合じゃん。」

晴翔「…」

由莉「大学でもやるの?」

晴翔「…や、辞めるつもりだった。」

由莉「空手でかっこいいとこ見せるんじゃなくて、

   愛華に面と向かって向き合ったらどう?」

晴翔「…はい。」

 

こうして、晴翔の空手人生はちょっと苦い思い出と共に幕を閉じました。 

そして、まだ告白には至ってっません。

愛華への想いが通じますように…

続く

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